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江戸切子の選び方 ・見分け方のポイント

江戸切子の選び方・見分け方のポイント

国の伝統工芸品にも指定されている江戸切子。しっかりとした品質のものは高価なものが多く、なかなか購入する機会がないですよね。でも、ここぞというときに贈答用にしたり、自宅用に購入したり、少しでも身近に江戸切子を感じたいという方も多いはず。いざ購入しようにも、買い慣れていないものだとどう選べばいいのか悩んでしまいます。どんな点に注目すれば納得のいく江戸切子に出会えるのか、見ていきましょう。

まず初めに産地の確認

江戸切子と呼ばれるくらいですから、産地は国産でなければなりません。
(工場自体は関東に広くあるため東京都とは限りません)

素材の違い

江戸切子に用いられる素材は以下の2種類があります。
・ソーダガラス
・クリスタルガラス

それぞれの特徴は、

ソーダガラス

一般的なガラス製品に用いられている素材。切子の世界では並生地と呼ばれていて、比較的安価。軽くて硬いので丈夫。

クリスタルガラス

あのバカラやスワロフスキーのブランドで用いられている素材。ソーダガラスとは成分が異なっていて、抜群の透明度があります。比較的重く、軟らかいので加工がしやすい反面、欠けや傷がつきやすくお手入れに関しても気を付ける必要がある。また、クリスタルといっても大量に出回っているものはセミクリスタルといって、本クリスタルに比べて精製率が低いものがあります。クリスタルといってもランクがあることは覚えておきましょう。

選び方

紋様が細かく質の高い江戸切子を手に入れたいならば、クリスタルガラス製のもの選びましょう。ソーダガラス製でももちろん品質が劣るわけではありませんが、クリスタル製のものの方が細かい細工がしやすいため、凝ったデザインものが多いです。氷を入れたときのカランと澄み渡る音もクリスタルにしかない良さですね。
実用性を兼ね備え、日常的に使用したい場合はソーダガラス製をお勧めします。クリスタルガラスにくらべ、硬く丈夫で耐久性に優れているため、価格の割には非常に長持ちするようです。ソーダガラスには「使う楽しみ」があると思います。

伝統紋様

江戸切子と言えばどんな装飾を想像しますか? いちばん代表的な紋様といえば魚子(ななこ)紋様ですよね。この他にも、籠目・麻の葉・菊・格子切子・七宝などがあり、これらを職人が組み合わせて彫刻することで、1つの作品ができあがります。
作品を見れば誰が作ったかわかるといわれるほど、個性がでる世界です。もちろん手作業なので、1つとして同じものはありません。さまざまな作品を比較して、好みのデザインのものを見つけましょう。

機械彫りでないかどうか

最大の違いが表れるのが、この違いです。正確には機械彫りのものは伝統工芸品にはならないので江戸切子とは呼べないのですが、“江戸切子風”として販売されてしまう場合もあるようです。透明なガラスの上に色のついたガラスを被せる江戸切子では、色の厚みを完全に均等にすることができないため、機械で彫ってしまうとどうしても色むらが出てしまいます。だからこそ、手でその1品1品に合わせて彫っていくことが必要になるのです。

皆さんも、色むらがないか紋様は美しく均等に彫られているかなどに注意して、お気に入りの一品を見つけてください。