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江戸切子の素材 ( クリスタルガラスとソーダガラス )

江戸切子の素材(クリスタルガラスとソーダガラス)

江戸切子の素晴らしいデザインと品質は、江戸切子に使用される素材の良さも映し出されているのです。素材を使って、独特のカットと磨きの技術を生かして素晴らしい品物が出来上がるのです。江戸切子は素晴らしい工芸品ですが、それに使われる素材にはどんなものがあるのでしょうか。

江戸切子の素材は何なのか?

江戸切子はもともと、透明な鉛ガラス(透きガラス)にやすりや木棒、金剛砂によって切子細工をしてつくられました。手摺り作業で作られたものが当時は主流でした。後に海外の技術が導入されるのをきっかけに、色被せガラスの技術が確立されました。その後は、クリスタルガラスなどの透きガラスでつくられることもありましたが、それよりもソーダガラスのような色被せガラスでつくったものが切子らしいイメージと捉えられることで、ソーダガラスを用いた江戸切子の生産が多く行われるようになりました。

江戸切子で使われるクリスタルガラスの特長

クリスタルガラスでできた江戸切子は、高価なイメージがあります。用いられるクリスタルガラスは、ガラスの主原料となる珪砂に酸化鉛などを入れて作ります。酸化鉛が12%ぐらい入っていればセミクリスタル、24%以上入っていればクリスタルと呼ばれます。透き通るような輝きと持った時の重い感じが特長です。クリスタルガラスは柔らかい材質で、カットがしやすいことから江戸切子ではよく使用されています。江戸切子以外では、バカラなどのガラス製品にも使われています。

江戸切子で使われるソーダガラスの特長

ソーダガラスは飲食店のコップやジョッキなどでよく使われる、一般的な素材です。珪砂にソーダ灰や石灰などを入れて作ります。切子業界では並生地と呼ばれていて、よく使われています。ソーダガラスは軽い性質ですが、クリスタルガラスと比べると硬くて丈夫なのが特長です。価格のわりには、耐久性に優れているので、江戸切子を食器として使うならソーダガラスでできたものがいいでしょう。